スタートアップが直面する、“100名の壁 。“ NewsTVが取り入れた、その解決手法とは?

株式会社NewsTV
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ASHIATO導入背景

2015 年の設立以来、『ビデオリリース』を主軸に事業規模を拡大させてきた同社。新規事業も立ち上げるなど、順調に事業領域を広げつつある。伴って組織強化が不可欠であるが、規模が拡大することで既存社員の退職も相対的に増加。いわゆる、”100 名の壁 “にぶつかる。その解決のためにフィッティング精度の向上・オンボーディング強化を目指してリファレンスチェックサービスを導入。しかし月ごとの採用数に波があり、ほぼ利用がない月も発生することから、利用数に合わせたプラン決定が可能な『ASHIATO』を導入することとなる。

この記事のポイント

"100 名の壁“の解決に向け、リファレンスチェックサービスを導入。

しかし、採用数の波によって、利用枠に無駄が生じていた。

チケットプランも選べる『ASHIATO』により、コストの最適化を実現。

『動画×○○』で、事業の広がりを築いていく。

ASHIATO

『ビデオリリース』という、非常に独自性の高いビジネスを展開していますよね。改めて、簡単に概要をご説明いただいてもよいですか?

小口:当社は、アジア最大規模のPR会社 株式会社ベクトル(東証プライム上場)の社内で立ち上がった事業が、スピンオフする形で2015年6月に創業しました。それまでテキストが主流だったプレスリリースを、「ビデオリリース」という動画を活用して情報を伝わりやすい形式に昇華することに成功しました。

サービス開始から約8年で3,500本以上のコンテンツを配信しており、テックの力を活かして今も「どうすれば見てもらえるか」という視聴パターンの分析やブラッシュアップを続けています。
 
クライアント企業やその商品、サービスに対する好感度の醸成や態度変容など、ブランドリフトを上げることに寄与しています。

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事前に貴社の動画コンテンツを拝見しましたが、ニュース番組のコンテンツや経済番組のような見ごたえがありました。身近な商品でも、「そうだったのか!」という発見が多かったです。

小口:ありがとうございます。実は、当社のメイン事業である『ビデオリリース』を開発する際に、ある経済ニュース番組のワンコーナーを意識したんです。この構成を研究しながら、広告として最適な尺の長さや表現方法などをブラッシュアップし続けてきました。

動画の中で紹介される商品やサービスに対して「買いたい」という感情や、「もっと知りたい!」という知的好奇心を刺激する工夫を凝らしています。そのため、「なぜこの商品が生まれたのか」「なぜこのような製法をしているのか」など、商品やサービスの背景や開発者の想いをご紹介することが多いですね。

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最近では、新たなサービスも立ち上げたとか。今後、企業としてどのような姿を目指すのですか?

小口:はい、2022年1月に、『Sales Video  Analytics』という新規事業をリリースしました。これは端的に言うと、”営業活動の動画化“です。営業資料を動画コンテンツ化し、商談後のお礼メールやLPの中に組み込むことができます。その動画を顧客がどこまで視聴したかや、 理解できているかを把握できるため、その後の営業活動を大幅に効率化できるのです。すでに多数の導入実績があり、今後注力する領域のひとつです。

今後、私たちが実現したいことは、動画を活用したプロダクトを世の中に発信し、NewsTVが存在することで消費者の皆様にとって有益な情報が届いている状態です。
例えば、「ビデオリリースを商習慣にする」というビジョンを掲げています。今は、情報発信において動画広告をコンテンツ化することが新しい施策のひとつとされていますが、テキストでのリリースと同様に新商品が発売された際には、当たり前の施策として実施されるよう、広告業界において新たな領域の創出を目指しています。

併せて、事業としての広がりも無限にあると考えています。たとえば「動画×SDGs」や「動画×採用」など、「動画×〇〇」と別の領域をかけ合わせることで、事業の多様性が生まれていきます。ビジネスにおいて、動画コンテンツが欠かせない、そんな世界観を私たちは創っていきたいと考えています。

目指すは、会社を離れることになっても、やりたいことを応援できる風土。

ASHIATO

ビジネスの世界に新たなスタンダードをつくる。非常に刺激的なビジョンです。それに対し、人事としてあるべき姿を、どのようにお考えですか?

小口:当社に入社した社員に対しては、NewsTVという環境を利用して自身を高めてほしいなと考えています。スキルにしても、キャリアにしても、入社前よりもアップしてもらえることを期待しています。

だからといって、ずっと当社にいてほしい…とも思っていません。ご自身の中にやりたいことや目指したいことがあるなら、それを応援したいのです。欲を言えば、新たなフィールドでも活躍してほしい。将来的には「あの人ってNewsTV出身なんだ!どおりで優秀なはずだ!」と言われるような人材を、数多く輩出する企業にしたいですね。

設立から8年目を迎えましたが、組織づくりや制度設計、社員育成など、追いついていないことばかり。なので、今後入社する方に期待することは、一緒にこのカオスな状況を楽しんでもらうことですね(笑)。そして共に成長していきたいと思います。

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ビジョンの実現に向けて、数字的な採用計画などはおありなんですか?

小口:実は、具体的な数字として採用計画を置いているわけではありません。事業状況に鑑みて必要なケイパビリティを定義し、その都度採用を行なっている状態です。年間で言うと、10~20名ほどの採用ボリュームです。
 
ただ、組織規模が大きくなってくると、どうしても認知が細部まで行き届かず退職が増えてしまう傾向があります。そのため、80名規模からなかなか人員が純増せず、100名を突破することができない、いわゆる"100名の壁“にぶちあたっています。

新規入社者が増えることで新しい血が組織に通い、新たな企業カルチャーの醸成や組織の活性化につながると考えています。ですので採用を促進しつつも、新旧の社員がうまく交わる状態を整えることが課題と言えます。

“100名の壁”を超えるために、より高度なフィッティングを。

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その課題を克服する手段の一つとして取り入れたのが、リファレンスチェックですか?

小口:おっしゃる通りです。より当社にあった人を採用する…という狙いもありましたが、リファレンスチェックを採用の合否に使うつもりは最初からありませんでした。候補者一人ひとりの性格や得意・不得意などを把握し、入社後のオンボーディングやマネジメントに活かすことで、早期離職を防止することがメインの目的でした。
 
対面で面接をして、「この人なら当社で活躍してもらえそう!」と感じても、実際にはそうではなかった…というケースも少なくありません。何より、本心を面接で語ってくれているとは限らないものです。なのでリファレンスチェックで第三者的な意見が手に入ることで、よりその人にフィットしたオンボーディングやマネジメントになるはずなのです。

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当初は『ASHIATO』ではなく、別のリファレンスチェックサービスをご利用だったんですよね?何か、機能や使い勝手に違いはありましたか?

小口:当時は他社サービスを導入していたのですが、非常に良い仕組みで、使い勝手の面でも不満はなかったんです。当時からカスタマイズで質問をつくれるなど、細かな運用も魅力的でしたし。

ただ、当社は大手企業のように常に採用ニーズがあるわけではありません。時期によって増減は激しいですし、採用基準に満たなければそもそもリファレンスチェックを受けてもらうこともありません。リファレンスチェックを積極的に行なう時期とそうでない時期に偏りがでてしまい、こちらが知りたい情報が担保できて、数名単位で利用できるサービスを探していました。そんなとき、数名単位で利用可能なチケットプランが用意されているASHIATOの存在を知ったのです。

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小回りのきく料金体系が、ASHIATO導入のポイントだったんですね。

小口:それが切り替えの理由としてはもっとも大きいです。もちろん、サービスの中身にも満足しています。ASHIATOは、良いか悪いかを判断する「チェック」ではなく、これまでの仕事における「レポート」という位置づけという思想にも共感しました。ネガティブな面を見つけるのではなく、どのように接すれば早期立ち上げが可能か…といった入社後フォローのヒントを得たい当社にとっては、非常に親和性の高いサービスだと感じました。
 
回答の結果から、どのような点にフラストレーションを感じて、どんなときにモチベーションが高まるのか…といったことを抽出し、相性のよいメンターをつけることで、オンボーディングの質の向上につながると考えています。まだ厳密に数字を計測したわけではありませんが、肌感覚でASHIATOの導入前後ではミスフィットの割合は減ったと感じています。

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実際、ASHIATOを使ってみての感想はいかがですか?

小口:リファレンスチェックって、まだ採用における当たり前になっていないからこそ、先入観から”上から目線“に感じる人も多いと思うんですよ。ただ、ASHIATOはリファレンスチェックを通じてより自身の魅力を知ってもらう、「あなたのためのサービスなんですよ」というメッセージが候補者にも伝わると思うんです。
 
実際、面接の結果、能力は申し分ないけれど、「ちょっと変わった人だな」という印象の候補者がいらっしゃったんです。フィットするかどうか、正直なんとも言えませんでした。しかしASHIATOの回答で、「自由度の高いフィールドなら彼の個性が活かせそう」といった前職の同僚の方からのコメントを見たときに、「なら当社にフィットするはずだ!」と自信を持つことができたんです。
 
ASHIATOはまだまだ発展性のあるサービスだと感じています。エン・ジャパンさんのほかのサービスとの連携もできそうですしね。今後も機能追加などのアップデートを楽しみにしています。

<取材/編集>小野山伸和
<取材/文章>遠藤孝幸
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会社概要

動画コンテンツによるマーケティング・PR サービス『ビデオリリース』を展開する株式会社NewsTV。企業の商品やサービスに関するニュースを無料で動画コンテンツ化し、ターゲットに限定配信することで確度の高いマーケティング活動の実現に寄与。2022 年1月には、動画とテクノロジーで営業活動の効率化を支援する SaaS プロダクト『SalesVideo Analytics』をリリース。今後も動画を軸に新たな領域とかけ合わせ、新規事業を積極的に開発していく姿勢を見せる。https://newstv.co.jp/

従業員数

80名(2022 年10 月末時点)

インタビュー
小口 智弘
OGUCHI TOMOHIRO小口 智弘

大学を卒業後は、10 年以上にわたって広告領域でのキャリアを歩む。営業からディレクター、プロデューサーや企画、Web制作、Webマーケターなど、その活躍のフィールドを広げていく。その後、人材業界にてエージェントに転身。採用に関するノウハウを蓄積し、2020 年より株式会社NewsTV で人事を務める。現在は採用だけでなく、人材開発や制度設計など幅広いミッションを担う。