組織が急拡大してもミスフィットを生まない、 レアゾン・ホールディングスの“温度”のあるデータ・ドリブン。

株式会社レアゾン・ホールディングス
株式会社レアゾン・ホールディングス

ASHIATO導入背景

積極的な採用の裏で、ミスフィットによる離職も比例して増加。その解決に向けてリファレンスチェックを独自にスタートするものの、労力がかかることで採用スピードが鈍化。さらには、ヒアリングできる内容の精度も高くないことから、期待していた改善効果は得られなかった。そこで、リファレンスチェックサービスの中でも、より手間をかけずに人材の深層まで知ることのできる『ASHIATO』の導入を決めた。

この記事のポイント

社員数が数倍の規模へと急拡大する中で、ミスフィットによる離職増加が課題になっていた。

その解決策としてリファレンスチェックを実施。しかし、労力の割に採用スピードが下がり、効果はいまいち。

『ASHIATO』の導入で効率化に成功。さらに得られたデータを分析することで、高フィッティングを実現。

失敗を恐れず、挑戦し続ける。それが、事業を強くする。

ASHIATO

レアゾン・ホールディングスでは多様な事業を展開していますが、なにか共通の“軸” があるのでしょうか。



工藤:レアゾン・ホールディングスでは各プロダクトやサービスごとに事業会社を設けているのですが、メインはアドテク事業やフードテック事業、メディア事業、ゲーム事業となっています。共通して大事にしているのは、常にユーザーから必要とされる存在であり続けることだと考えています。
 
たとえば、デリバリーもテイクアウトも可能なフードアプリ『menu』などは、現在国内でトップクラスのシェアを誇るプロダクトになりました。その背景には、コロナ禍で客足が遠のいてしまった飲食店をなんとかして支援したい…という想いがありました。
 
2019年にリリースされた『menu』は、成功が未知数なプロダクトでした。しかし、「飲食店の役に立つなら今しかない」と、一気にプロモーションを展開し、1ヶ月で数万人単位のユーザー数を増やすことに成功。苦境の中にある飲食店に、少しでも貢献できたのではないかと思っています。

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直近でもM&Aを行なうなど、さらに事業の幅が広がっています。

工藤:前提として、企業は変わり続けることが重要だと考えています。既存事業が好調だからと安穏とするのではなく、挑戦し続けることが必要です。ですから、当社も常に新規事業の芽を探し、そこにニーズがあれば積極的にリソースを投下しています。
 
M&Aは、その手段の一つです。ただ、売上や規模拡大のためだけにM&Aを行なうことはありません。大切なのは、「同じ志を持てる仲間かどうか」。M&Aありきではなく、一緒に仕事をして、お互いの実現したい未来にとってタッグを組むことがベストです。
 
もちろん、挑戦には失敗がつきものです。当社も失敗は一度や二度ではありません。しかし、その度に反省を活かし、次につなげることで今日の成長があると考えています。
 
だからこそ、当社で働くスタッフにも「失敗を恐れずに挑戦するマインド」を求めています。仕事は「やらされるもの」ではありませんから。誰もが熱量を持って、自身のミッションや携わるプロダクトにコミットしてくれる状態が理想です。

組織が急拡大する局面で味わった、2つの失敗体験。

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その熱量を高く保ち続けることが組織の成長にとって重要ということですね。



工藤:ただ、組織が急拡大の局面にある中では、難易度の高いことだと認識しています。僕が入社した4年前から考えると、数倍の社員数になりました。さらに事業戦略的には、現在150名のエンジニアを、早期に拡大させることが求められています。そのために採用組織も一新されてはいるのですが、まだまだノウハウやナレッジの蓄積が追いついていません。
 
これまでも大量採用して事業規模が大きくなった結果、求められる要件にギャップが生じ、そのほとんどが離職してしまう…といった失敗がありました。企業フェーズが変わるタイミングにおいて、しっかりと人物面を評価することの重要性を思い知ったのです。

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それは手痛い失敗体験でしたね。その失敗を、どのように乗り越えたのでしょうか。

工藤:そこでいうと、さらにもう1つの失敗体験があります。フィッティング精度を高めるべく、自社独自でリファレンスチェックを行なったんです。しかし、あまりに効率が悪かったのです。採用担当者3名で候補者の前職・現職の関係者に連絡をしたのですが、なかなかつながりません。その結果、大きく採用スピードが落ちてしまいました。
 
それで精度が高まればまだ良いのですが、結果はそうではありませんでした。電話でのヒアリングでは、相手も候補者の欠点を言い出しづらいもの。本質的な回答がほとんど得られなかったのです。また、ヒアリングする担当者の印象によっても左右されてしまうため、客観性の点でも問題がありました。最終的に「この人は良いか、悪いか」という2つの結果にしかならず、フィッティングにつながっているとは言い難い状態でした。

「良い」「悪い」の二元論で判断しない、リファレンスチェックのあり方。

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その反省を踏まえ、外部のリファレンスチェックを導入することになったのですか?



工藤:おっしゃる通りです。ASHIATOの場合、回答者にリファレンスチェック用のURLを送付するだけ。さらにその回答もURLを貼って事業部に渡すだけで済むので、工数を大きく減らすことができました。むしろ、今そのやりとりをしているメンバーも、リファレンスチェックだということを認識さえしてないかもしれません。それくらい、業務における負担がないのです。まさに、テックの力ですよね。
 
精度の面でも大きな変化がありました。ASHIATOの運用結果が、非常に詳細なレポートとして出てくるんです。さらに、ASHIATOのカスタマーサクセス担当の方が、分析までサポートしてくれていることに、非常に助かっています。
 
ある特定の職種だけ評価が低いことが傾向として出てはいたのですが、それがなぜか…という原因をCS担当の方のおかげで突き止めることができました。データはビジネスにおいて重要な資産です。それが蓄積されていくことは、今の私たちにとっては非常にありがたいのです。

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ASHIATOで得られるデータから、実際に採用や定着といった面につなげられたでしょうか。



工藤:これまでのリファレンスチェックでは「良いか悪いか」しか判断できませんでしたが、ASHIATO導入によって、「こういう特徴のある人物だけど、受け入れはできそうか」と事業部に申し送ることができるようになりました。

たとえばある候補者を面接した際、スキルは申し分ないのですが、コミュニケーションに難があるように思えたんです。リファレンスチェックの結果もネガティブだろうと思っていたら、「真面目で、努力を積み重ねることができる人物」という回答が得られました。それなら当社でもフィットしそうだと、事業部にプッシュできたのです。
 
ASHIATOを導入して数ヶ月ですが、徐々にミスマッチが減ってきた実感があります。少なくとも、僕個人としては、大きな手応えを感じているところです。

数値だけではない、感情面も含めた分析が、未来志向の面接に変えた。

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定量・定性の両面から、貴社に採用に貢献できているのですね。

工藤:ASHIATOって、使えば使うほど発展的なプロダクトだと感じています。これまでレポートもグラフなどの数値面ばかりに着目していたのですが、ここ最近はコメントの内容を注視するようになりました。その上で、設問の内容を変えてみて回答の結果が変わるか…と検証することで、さらに回答の精度が上がりました。それにより、私たちから候補者に対して伝えるメッセージも変化させ、グリップを強めることができています。
 
最近、面接の仕方も変わってきたんです。経歴の深掘りを、あまりしなくなりました。ASHIATOを使えば充分ですからね。それより、候補者は”先“を見ているものです。私たちも、この先どうありたいか…という話にウェイトを割くことができるようになり、双方にとってより建設的な面接になったんじゃないかと思っています。
 
単純に効率化を実現できるだけでなく、データと人の感情を知ることができるASHIATOは、弊社の採用になくてはならないプロダクトです。他社さんにも、自信を持ってプッシュできると思っています。

― もったいないお言葉です。
工藤さん、赤裸々に語ってくださり、誠にありがとうございました。



<取材/編集>小野山伸和、岡崎友哉
<取材/文章>遠藤孝幸
株式会社レアゾン・ホールディングス

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会社概要

祖業でもあるアドテク事業をはじめ、今話題のフードアプリ『menu』を展開するフードテック事業のほか、メディア事業やゲーム事業といった多様な事業会社を持つ、レアゾン・ホールディングス。『世界一の企業へ』をビジョンに掲げ、ユーザーに求められ続けるプロダクト・サービスの開発を続ける。直近ではブロックチェーン事業を運営する株式会社テックテクを子会社化するなど、さらなる事業の広がりを見せている。https://reazon.jp/

従業員数

510名(2022年8月末時点)

インタビュー
工藤 文哉
FUMIYA KUDOU工藤 文哉

大学卒業後は、エンジニアとして数々の会社を経験。レアゾン・ホールディングには、新規ゲームタイトルの立ち上げに伴ってジョイン。その後もメディア事業や『menu』の立ち上げを牽引する。今期からは「テックカンパニーへ進化させる」というホールディングスの方針に従い、エンジニアから転身して人事部門を担当。ホールディングス全体の人事責任者を務める。